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カガク (化学・科学) 、留学、資格など、経験談を気ままに発信していきます

グラスを綺麗に洗えているのを確認するためのたった1つのコツ+洗うときに守っておくといいことをご紹介

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photo credit: swanksalot Martini Hour via photopin (license)

 

こんにちは。てけです。

 

 

皆さん、バーとか行きますか?バーでなくても、よく外でお酒とか飲んだりしていますか?僕は、結構色々なレストランやバーを巡るのが好きで、よく外でご飯を食べたり、 (少しだけですが) お酒を飲んだりしています。

 

その時、僕はお酒やソフトドリンクが出てくるグラスが綺麗に洗われているかをかなり気にしてしまいます。いくら雰囲気が良くても、食事が美味しくても、グラスに汚れがあったり、匂いがあったりするとそれだけでげんなりしてしまいます。僕が洗った方が綺麗になるのではという自信すらあるくらいです。少し見ただけで、綺麗に洗われたグラスかがすぐにわかってしまうのです。

 

化学実験の成功は、綺麗なガラス器具から!美味しい飲み物は、綺麗なグラスから!

まず、なぜ僕がこのような感じになったのかをお話しします。その理由は、もともと自分が、汚れや匂いに敏感な体質である以上に、グラスを綺麗にする習慣を、化学系の研究生活を通して叩き込まれたためです。

 

化学系の研究をしていくにあたり、研究器具の汚れは致命的な問題になることがあります。研究器具の汚れは、言ってみれば不純物ですので、汚れがあるだけで、合成できるはずの物質が合成できなかったり、計測結果に誤差が出てきたりしてしまいます。僕の専門分野は高分子合成なのですが、基礎研究レベルでは、一回の作業で合成する高分子は多くて数グラムです。1グラムに満たない場合も多いです。そのような世界では、わずかな汚れが実験の失敗に繋がることもあり得るのです。

 

僕は思うのですが、グラスを綺麗に洗える人材を多く抱えている業種は、バーテンダーとかではなくて、研究者ではないかと思っています。綺麗にグラスを洗えないと、合成系の研究結果に悪影響を与えますので、グラスを綺麗に洗えるかどうかは死活問題のスキルです。死活問題を解決するためにつけたスキルは簡単には忘れません。なので、研究者にグラスを洗うように頼んだら、かなり本格的な仕上がりになって返ってくるかもしれません。

 

そんなこんなで、僕は結構グラスの汚れに敏感になってしまいました。でも、綺麗なグラスで飲むお酒やソフトドリンクは、別次元に美味しいですので、グラスが汚れているのかを見極め、綺麗に洗う習慣を習得できたのは、大きいです。職業病ではあるものの、感謝しています。

 

そして、皆さんにも、綺麗に洗われたグラスがどのような状態にあるのかを紹介し、同時にグラスの洗い方もご紹介したいなと思いました。

 

ガラスの表面に汚れがついていないかを見極める、誰でもできるたった1つの方法

まず、綺麗なグラスとは、どのようなグラスなのかを知らなければなりません。つまり、どのようなガラス表面の時に、汚れがついていないのかを知る必要があります。

 

ガラスの表面が汚れているかを見極める方法はとっても簡単です。それは、調べたいガラスの表面を水で濡らすだけです。そして、ガラスの表面の水の状態を観察してください。

 

ガラスの表面に汚れがなく、綺麗な状態の時は、ガラスの表面の水は、一様にガラスの表面に広がっていき、まるでガラスの表面に水の膜が張っているような状態になります。イメージとしては、下の写真 (写真A) のように水で濡れたガラスは、綺麗なガラスと言えます。

 

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(写真A) photo credit: ebergcanada Water Painting via photopin (license)

 

その反面、ガラスの表面に汚れがあると、その汚れが水を弾いてしまいます。なので、水滴が無数にできるような濡れ方をします。イメージとしては、下の写真 (写真B) のような感じです。世の中のほとんどのガラスは、このような濡れ方をしますね。

 

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(写真B) photo credit: Dai Lygad rain and colours via photopin (license)

 

もしあなたの身の回りのガラス製品が写真Bのような濡れ方をしていたら、洗剤を使って丁寧に洗ってみてください。そして、洗った後のガラス製品を見てみてください。きっと、写真Aのように、水が綺麗な膜を張るように、ガラス製品を濡らしてくれているはずです。

 

では、なぜガラスの表面の濡れ方で、ガラスが汚れているかがわかるかをお話ししましょう。ポイントは、「ガラスの表面は、水ととても相性が良い」という化学的な性質によるためです。

 

ガラスを構成する物質は、水となじみやすい性質があり、そのような性質を親水性と言います。水となじみやすいので、ガラスは、水を可能な限りガラス表面にとどめようとします。ガラスと水ががっちり握手をしているようなイメージです。その結果、綺麗なガラスの表面に水がかかると、水はガラスの表面に薄く広がり、水の膜ができるように濡れるのです。(これが、写真Aのような状態ですね。) 図で表すと、以下のようになります。

 

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しかし、ガラス表面に汚れがあるときには、その汚れが水とガラス表面の間に入り込んでいるので、ガラスの中には、水と握手することができない部分が出てきます。すると、結果として、水で濡れている部分と濡れていない部分が出てきてしまうのです。この濡れ方のムラが、水滴のような形になってガラス表面に出てきます。(これが、写真Bのような状態です。) 図で表すと、以下のようになります。

 

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ガラスの洗い方のポイント 

汚れがついているグラスであることがわかったら、綺麗にしたいものです。そのときにおさえていくべきポイントをご紹介します。以下の3つ (+番外編) をおさえておいてほしいです。

 

  • どんな時でも、洗剤や石鹸を使って洗う
  • すすぎにはぬるま湯を使う
  • (可能であれば) グラス用のスポンジやブラシは、他のスポンジやブラシと別のものを使って洗う
  • (番外編) グラス用のブラシを使うときには、グラスの底を手で支える

 

どんな時でも、洗剤や石鹸を使って洗う

ガラスの表面につく汚れは、大抵、水と相性の悪い汚れが多いです。指紋や油汚れ、クリームの汚れや口紅など、水だけですすいでも落ちない汚れがグラスに溜まってくると、グラスがくすんできたり、汚れによっては悪臭が出てくることもあります。

 

水と相性の悪い汚れを落とすには、洗剤や石鹸を使って洗うのが一番です。洗剤や石鹸を使って洗うことで、油汚れなど、水と相性の悪い汚れもすっきりと洗い流すことができます。

 

従って、グラスを洗うときには、常に洗剤や石鹸を使って洗うようにしましょう。水でさっとすすいだだけでは、汚れは意外と取れていないものです。

 

すすぎにはぬるま湯を使う

化学の世界では、高温の物質は低温の物質よりもエネルギーが高いことが知られています。エネルギーが高いということは、様々な方面で、"何かを成し遂げる" 能力が高いということです。汚れを洗い流す場面では、温度の高い水は、温度の低い水よりも、汚れの中に浸透し、汚れを浮かせて剥がす力が大きいのです。つまり、グラスについた汚れをより強力に洗い流すには、水よりもぬるま湯を使ってすすいだ方が効率が良いのです。

 

皆さんの中には、食器洗浄機を使われている方もいらっしゃるかもしれませんが、食器洗浄機の中には、沸騰寸前のお湯を使って洗う製品もあります。それほど、高温の水がもたらす洗浄力は、低温の水の洗浄力よりも大きいのです。

 

しかし、グラスをはじめとするガラス製品に、高温の水を使うのは、割れてしまう危険がありますし、火傷してしまう可能性もあるのでオススメできません。なので、ぬるま湯を使いましょう。温水も出る蛇口を備えているお家ならば、単純にその温水を使いましょう。お風呂の温度 (約40℃) くらいで十分ですよ。

 

(可能であれば) グラス用のスポンジやブラシは、他のスポンジやブラシと別のものを使って洗う

一般的に、食器を洗うときに使うスポンジやブラシは、今までに様々な汚れと戦ってきた経歴があるので、知らず識らずのうちに油汚れが奥深くに染み付いていたりすることも多いです。(実際、そのようにして染み付いた汚れが、スポンジの雑菌を増殖させたり、悪臭の原因になるのです。)

 

そのようなスポンジやブラシで、汚れが目立ちやすいグラスを洗うと、かえって汚れをグラスになすりつけてしまうかもしれません。

 

なので、グラスなどを洗うスポンジやブラシは、お皿やお椀、フライパンやお鍋を洗うときに使うものとは別にしておくといいでしょう。

 

(番外編) グラス用のブラシを使うときには、グラスの底を手で支える

このコツは、"洗い方"とは少し趣旨が異なるので、番外編としています。皆さんの中には、グラス用のブラシをお持ちの方がいらっしゃるかと思います。小学校や中学校の理科室にあった、きりたんぽのような形をしたブラシ (通称、試験管ブラシ) です。あると、フルートグラスやシャンパングラスなど、飲み口が細いグラスを洗うのに便利です。無理やり飲み口に指を突っ込んで洗うと、飲み口が割れて、怪我をしてしまうことがあり、危険なのです。綺麗なグラスに真紅の血の雫を溜めたくはないものです。

 

マーナ ポアソンキッチンコップ底洗い

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マーナ ポアソンキッチンコップ洗い

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そのような細い飲み口のグラスを洗うときに、ブラシが役に立つのですが、このブラシを使うときに、ぜひ行ってもらいたいことがあります。それは、ブラシでグラスの中を洗うときには、グラスの底を手で支えることです。

 

これ、意外とやらない人が多いんです。研究室でグラスを洗っている人の中にも、やっていない人は結構います。

 

グラスを支える利点は、ブラシでグラスを突き割ってしまうことを防げる点です。グラスの底を支えないと、力任せにガシガシやってしまいがちになるほか、不安定な底をシンクにぶつけてしまうことがあり、せっかくのグラスを割ってしまうことがあります。(私は実際に、研究室で、うっかり底を支えずに、ガラス器具の内部をブラシで洗ってしまったときに、器具の底をシンクにぶつけて割ってしまったことがあります。結構高い器具だったので、ショックでした。)

 

しかし、グラスの底を手で支えることによって、グラスが安定しますので、シンクなどにぶつける可能性がかなり少なくなりますし、ブラシの力加減も調節しやすくなります。細かいことですが、結構大事なことだと僕は思っています。

 

 

まとめ

綺麗なグラスで飲む飲み物は、本当に美味しいですので、どうやってグラスの汚れを見つけるか、そしてグラスを洗うときのコツをいくつか、ご紹介しました。

 

グラスの汚れの見分け方は、調べたいガラスの表面を水で濡らすだけです。

 

グラスの洗い方のコツは、以下の3つ (+番外編) をおさえておけば、結構綺麗に洗えますよ。

 

  • どんな時でも、洗剤や石鹸を使って洗う
  • すすぎにはぬるま湯を使う
  • (可能であれば) グラス用のスポンジやブラシは、他のスポンジやブラシと別のものを使って洗う
  • (番外編) グラス用のブラシを使うときには、グラスの底を手で支える

 

美しいグラスで、美味しい飲み物を楽しみましょう!

 

 

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